長崎・五島列島の味を東京・世田谷で。そんな体験を提供しているのが、浜口水産豪徳寺店です。1939年創業の老舗が代々受け継いできた自慢のすり身揚げは、魚の素材を活かし、うま味調味料・保存料を使用せず、味付けは砂糖と塩のみ。また、その日の揚げたてのみを販売しています。五島列島の食文化と、生産者の想いを届ける。そんな名店をご紹介します。
曾祖母様の味を受け継いで
浜口水産豪徳寺店は、長崎・五島列島の老舗水産加工会社「浜口水産」の島外初店舗として2015年にオープンしました。本社は現社長・浜口正秀さんの曾祖母様が1939年に創業。元々は魚売りの元締めをしており、売れ残った魚を無駄にしないよう、すり身を揚げ物にして販売したことが始まりです。
それから時を経て、五島列島の味を関東の方々にも身近に感じてもらいたいという思いから豪徳寺店を開店。豪徳寺に出店したのは、物産展や通信販売で購入される方に世田谷の方が多かったからだとか。「お店を出すなら、うちの商品を愛してくれている方の近くがよかった」という浜口社長の言葉には、お客様への感謝と地域密着への想いが表れています。賑やかな商業地ではなく豪徳寺駅前に店を構えたのも、地域に根差したいという願いからでした。開店から9年が経ち「豪徳寺での認知度も段々と上がってきたかな」。そう社長は手応えを口にします。
店内には、創業当時からの製法、味を引き継いだ自慢のすり身揚げや干物がずらりと並び、手土産や夕食の一品を求めるお客様で賑わいます。特にすり身揚げは手頃な価格設定に加え、魚や野菜を使いヘルシーな点が魅力。看板商品の「ばらもん揚げ」は、ぷりっぷりの歯応えで、嚙むごとに魚のうま味と香りが口の中に広がります。ご飯のおかずは勿論、お酒のお供やお子様のおやつにもうってつけです。
環境保護と美味しさの両立
浜口水産で扱う商品は五島列島由来の安心安全なもの。蒲鉾やすり身揚げにはうま味調味料や保存料は使わず、野菜も低農薬で栽培するなど、素材本来の味を大切にしています。また、創業者の想いを引き継ぎ、未利用魚や規格外野菜を積極的に活用したり、磯焼けの原因となる魚をすり身に加工したりと、美味しさと環境に配慮した逸品が揃います。「規格外の野菜は市場には出せなくても、うちのように加工できる会社が適正な価格で購入すればお金になる。形は悪くても味は絶品。お互いに助かるんです」。また、魚の取れ高が減っているなかで、五島の様々な素材での商品作りにもチャレンジしています。「五島の“しまさざなみ”や長崎の“ゆめみどり”といった地鶏や地元野菜など、魚に限らず地元に根差して食を繋いでいきたい」と浜口社長は意気込みます。
環境保護活動にも積極的に参画。五島列島の海では、ニザダイやブダイが増えて海藻を食べすぎてしまうという課題「磯焼け」に悩まされていたそう。ニザダイやブダイは味に癖がありますが、浜口水産がこれまでに培った加工技術を活かし、美味しいフィッシュハムへと変身。環境保護と美味しさを両立させた商品として注目されています。食材を無駄にしない先代からの知恵と、現代的な環境への配慮が融合した、まさに浜口水産ならではの逸品と言えるでしょう。
五島のごちそうを世田谷で。代々受け継がれてきた自慢の味を、是非ご家庭でご賞味ください。
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公式HP → 浜口水産 ホームページ