下北沢の静かな商店街に佇む「mixture(ミクスチャー)」は、伝統の味と新たなアイデアを融合させたベーカリーカフェ。オーナーの中井さんは、前身のパン屋・大英堂の伝統を受け継ぎながら、学生時代からの夢であったカフェ経営を実現。お店に並ぶパンは、地元の食材を活かしたコラボ商品や、大英堂時代からのお客様のリクエストに応えて復活させたなどバラエティ豊か。特に「タマゴサラダパン」や「コロッケパン」は地元商店とのコラボで生まれた人気商品です。幅広い世代に愛される温かな雰囲気と、日々進化し続ける美味しいパンの数々がmixtureの魅力を形作っています。
カフェ開業の夢を追って
「mixture(ミクスチャー)」は、2005年にオーナーの中井さんが開業したベーカリーカフェ。中井さんは学生時代からカフェ経営の夢を抱きつつも、大学卒業後は就職。仕事は充実していましたが、やはりカフェへの想いが捨てきれずに、40年続く「大英堂」というパン屋で週末に手伝いを始めます。この大英堂は中井さんの夢を知るご友人からの紹介。中井さんは毎週末海老名から下北沢に通い、大英堂のご主人からパン作りのいろはを学びました。そんな生活を4年ほど続けるうちに自信も付き、自分のお店を持とうと決心。会社を退職し調理師専門学校に通い始めます。そんな時に大英堂のオーナーが急逝。大英堂の奥様とも相談した末、同じようにここでお店を開けるなら、と大英堂を引き継ぐ形でmixtureを開業することを決意しました。
mixtureという店名には二つの意味が込められています。一つは、大英堂の伝統と中井さんの新しいアイデアを混ぜ合わせるという意味。もう一つは、「地域の人々と混ざり合えるお店に」という願いです。大英堂のレシピは大切に引き継ぎながら、近隣の商店とコラボしたパンを作ったり、地元の高校への仕事に携わったりと、コミュニティとの繋がりを大切にしています。お店のスタッフも自然と年配のお客様に気遣いができる優しい人たちばかり。当初はカフェメインでスタートしましたが、大英堂時代からのお客様のリクエストに応えるうちにパンの種類が増加。「今ではパン屋さんだと思われているんじゃないかな?」と中井さんは笑います。
歴史を守りつつ、日々進化する店
下北沢駅に程近い場所とあって、お店を訪れるお客様も様々。朝7時半の開店後は出勤前の人々が朝食を求めて立ち寄り、日中は店内でドリンクと一緒に食事をする方のくつろぎの空間に。午後には幼稚園のお迎えの親子連れが訪れるなど、幅広い世代に愛されるアットホームなお店。可愛い商品ポップはスタッフの手作りで、ほっこりした気分にさせてくれます。
店内には毎日約70種類のパンが並びますが、中には1種類につき3、4個しか作らないものも。それは種類を豊富に用意し、週に何回も来ていただくお客様に選ぶ楽しみを提供したいという中井さんの想いから。おすすめは商店街の卵屋さんとコラボした「タマゴサラダパン」や、肉屋さんとコラボした「コロッケパン」などの「一番街コラボシリーズ」。お客様から「そこの肉屋さんのコロッケをパンに挟んだら美味しいのよ」と聞いたのがコロッケパン誕生のきっかけです。お肉屋さんは閉店してしまいましたが、コロッケのレシピを教わってその味を守り続けています。
中井さんは自身を「職人だとは思わない。でも、だからこそできることがある」と言います。お客様の要望に柔軟に応え、日々少しずつでも良いものを作っていく。それが中井さんのスタイルです。ハックツへの出店もそんなチャレンジの一環。他のお店とのコラボレーションなど、アイデアがあれば積極的に挑戦したいと意欲的。地域に根ざしながら常に進化し続けるmixtureの今後にご注目ください!
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公式HP → mixture ホームページ